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お香の作法について
お香の作法などという言葉を使うと、そんなものがあるのかと不思議に思う方もいるかも知れません。
色々な香料を調合して作られるお香は、香りを楽しむものとして、幅広く応用されています。
平安時代から受け継がれてきた遊びとして、香りを楽しむための“お香の作法”があるのを知ってますか?
ここでは、お香の作法について詳しくご説明します。
お香の作法は、平安貴族から?
では、お香の作法とは、一体どのようなものなのでしょうか?
実は、お香の作法のお話は「室町時代」にまでさかのぼります。
室町時代に流行ったものと言えば・・・。
おもてなしの国、伝統文化として現在も受け継がれている茶道、華道は有名ですが、同時に生まれた文化には香道があります。
この「香道」というものの中に、お香の作法があるんですね。
お香の作法とは、平安貴族の優雅な香りの遊びが作法として発展してきたのです。
お香の作法では、単に香りを嗅ぐだけでなく、お香の名前を当てることもします。
良い香り・匂いを嗅ぐ事を、香道の作法では「聞く」といいます。
香りの原材料は「香木」で、その木の欠片を使用することがほとんどですが、粉末状にした香料を練って小さな丸い形にしたもの「練り香」を使うこともあります。
お香の具体的な作法・やり方は?
お香の作法の具体的なやり方について見て見ましょう。
まず、お香を聞く方法、作法のやり方は、香炉に小さな炭を埋め、灰をかぶせて、香炉全体を温めます。
その上に「銀葉」というやや透明な小さなガラスのような板を置き、そこに約3ミリ角に切った小さな香木を乗せます。
ここまでを「お香を焚く」といいます。
香木を銀葉という板に乗せているため、煙は立ちません。
かすかに放つ香りをゆっくりと聞きます。
具体的なやり方は、茶碗を持つように香炉を左手掌にのせて、右手で香炉を覆うように(ふたをする感じ)、ドームを造り、親指と人差し指の間から、静かに香りを楽しみます。
お香の作法では、一つの香炉を一人一人が順番に聞き、全員でそのお香を聞いて鑑賞するのです。
また、二種類以上の香木の香りの違いを組み合わせて当てる遊びがあります。
回ってきた香炉(香り)の順番を組み合わせる「組香(くみこう)」というものがあります。
これは、組み合わせた時の図柄の各呼び名(52通りある)を、源氏物語(54帖)をモチーフにした源氏香などが有名です。
茶道に裏千家や表千家・・・、華道に小笠原流や草月流・・・、と流派があるように、お香の作法である「香道」にも数々の流派があります。
現在、お香の作法「香道」は、御家流(おいえりゅう)と志野流(しのりゅう)が脈々と継いでいます。
日本独特の優雅な芸術文化であるお香の作法を守り続けたいものですね。
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