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お香の「沈香」ってどんなもの?
お香にご興味をお持ちのあなたなら、沈香というお香をご存知かと思います。
古来からある伝統的な香りのお香やお線香には、天然の香木からとれる香料が使われています。
日本での香りの基本となっているものは、「沈香(じんこう)」が主流です。
お香の沈香は、寺院・神社仏閣でもお馴染みですが、お線香として有名な名称です。
ここでは、お香の世界・和の香りともいわれる代表的な沈香についてご紹介していきたいと思います。
お香の代表である沈香について
寺院などでよく使われているお香(線香)の代表の一つが沈香(じんこう)です。
日本古来から使われているお香はあまり香りを主張しませんが、沈香は、ほのかな甘い香りを感じて心落ち着かせてくれるような香りです。
ジンチョウゲ科の高い木で葉や樹木などの幹が傷つくと、植物はそれを治そうと自ら樹液を出して自身を守るそうです。
樹液はやがて樹脂となって塊を作り出します。
長い年月を経て固まった樹脂から、特殊な香りを生み出すといわれています。
「沈香」は、樹脂が乾燥して固まり化石化したものになります。
生命の力を頂いてるんですね。
今現在ある沈香の原料となる物は、東南アジアに生息している香木です。
インドシナ半島産の甘みがあるシャム沈香と、苦みがあるマレー半島産のタニ沈香との2種類があります。
お香の沈香は戦国大名も憧れた?
お香の沈香の一種には逸話があります。
戦国・鎌倉時代に茶道の抹茶が流行り始めた頃、お香もまた中国から伝来されて来た文化の一つです。
時の戦国大名は、茶道に使用する「お茶道具」を集めることが権力を示すことであり、戦利品でもありました。
そんな時代の戦国大名で、足利義政・織田信長の二人は、当時から高価品で貴重とされていた蘭奢待(らんじゃたい)を削り取って権力を誇示したともいわれています。
実は、蘭奢待は「香木沈香」の一種なのです。
ベトナムから中国を経由して日本に入ってきたとされていますが、詳細は不明とされています。
蘭奢待(らんじゃたい)は、とても貴重なものであり、国宝を超える御物と呼ばれ東大寺正倉院にあります。
義政、信長、そして明治天皇の3人が切り取ったとされる部分が付箋で明示されています。
そんな沈香は、加熱することで独特の甘い香りが広がります。
別名は「アガーウッド」と呼ばれます。
おもにインドネシア、ベトナム、マレーシアなどが原産地とされています。
心を落ち着かせ、また安眠効果に優れていることから、沈香のお香を寝る前に1本焚くのもお勧めです。
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