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お香の伽羅って、どんなもの?
お香に興味があるという方なら、伽羅(きゃら)という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
伝統的な香りのお香やお線香の原材料には、天然香料が使われ、当初は体臭対策として使われていました。
やがて、薬用的要素を高めたものから宗教的な役割として発展していきます。
そんなお香の中でも最高品質とされる伽羅について少しご紹介していきたいと思います。
お香の代表である伽羅(きゃら)について
お香の代表とも言える伽羅とは、どのようなものなのでしょうか?
伽羅(きゃら)、別名:アローウッドと呼ばれるものは、沈香(じんこう)の中でも最上級のもので、最も貴重で高価なお香の原料です。
代表的な香木の一つ沈香は、樹脂が乾燥して固まり、長い年月を掛けて化石化したものです。
実に 100年以上の樹齢のある古木が基本的なものです。
そのくらいの年月でなければ良質の沈香素材にはならないため、非常に稀少価値が高い天然の香木になるのです。
沈香は古来より薬用としても知られ、鎮静効果があるといわれています。
その沈香の中で特に高品質で香りの良いものを「伽羅(きゃら)」と呼びます。
非常に貴重なものでありながらも乱獲されたため、現在でも原木は非常に少ないそうです。
現在では、伽羅はワシントン条約の希少品目第二種に指定され、採取に関しては厳格に規制されています。
ベトナムやカンボジア等の限られた熱帯雨林のごく一部でしか産出されない最高峰の香木(樹脂)。
沈香は熱を加えることで香りを発生しますが、伽羅はそのままの状態でも香りを発し、高貴な香りで安らぎを感じさせてくれます。
お香の伽羅はキャラクターがいっぱい?
お香の伽羅について、もう少し詳しく見て見ましょう。
お香を焚くことは、神社仏閣では仏様に捧げる「捧香」という形で残っており、香を朝夕2回焚くというのが基本らしいです。
その意味には、神様仏様の為にだけ焚くのは、あたりまえですが、古来からすでに、部屋の除菌、消臭などの衛生面、メンタル的な健康面の予防(鎮静作用)のためでもあったと伝えられています。
伽羅は、香道にするためにはなくてはならない主人公、主香材です。
聞香様式には最適な香木ですが、なかなか手に入れることも難しく、減少する一方です。
香道で使用される分類に「六国五味(りっこくごみ)」というものがあるそうです。
伽羅木(きやらぼく)、伽藍木(からんぼく)、伽南木(かなんぼく)、棋楠(きなん)、奇楠(きなん)などあるようで、どれも伽羅のことを指すそうです。
何度も焚いて、香りに親しみを持つように教えることにも通じ、香った感覚を辛い・甘い・酸っぱい・苦い・鹹(カン=しおからい)に分ける五味説など、いろんな角度から香りを楽しむことに尽きるようです。
もちろん戦国の武将、時の権力者だった足利義政や織田信長などは、当時最も好んでいたのは言うまでもありません。
戦国時代には、カブトにお香を焚いて出陣したという説もあります。
権力を武器に、蘭奢待の欠片を手にすることを、試みる方たちですから。
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